リノベーションは大規模な改修や改装、また、新築時以上に性能を上げるために行なわれますが、その中の1つに戸建住宅で行われる耐震対策があります。リノベーションでは、構造的に不安な建物が対象となることもあり、この場合には既存不適格住宅に適合してしまうために補強が行われることになりますが、戸建住宅の場合にはRC造などと違い、ここでは、国交省の木造住宅の耐震精密診断と補強方法に沿って対処が行われることになります。まず、流れとしては屋外調査が行なわれ、次に外周調査、シュミットハンマーを使用した基礎の調査、屋内、屋根裏、床下といった箇所が順次調査が行われます。そしてその結果によってリノベーション時の耐震補強の方法を決定します。
リノベーションでは、耐震調査によらない場合でも他の施工と並行して補強を行う事もあり、ここでは、内部空間の変更などがある場合にには壁に関しての斜め材や合板の全面打ちによって対処が行われ、その場合に横架材との緊結に関しても補強を行います。内部に関して大きく空間等のの造作を行わない場合には外部に対して行なうことも多く、この場合には外壁の変更が条件になります。ここでは既設の外壁の撤去後に斜め材を入れることによって補強を行いますが、基礎にも対処をする場合には、アンカーを打ちこみ、基礎の厚みを増やしてやることによって対処をすることになります。一般的なリフォームの場合には模様替えや機器の取り換え等の場合が多く耐震まで同時に行なうことはありませんが、リノベーションでは、ある程度の規模での撤去も行なうことになるために耐震補強が可能となります。
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